ADC年鑑’99
東京ADC賞は、国内のアートディレクターの優秀な仕事に与えられる賞です。選ばれた作品は『ADC年鑑』として毎年まとめられ、展覧会も開催されます。1999年に、その年鑑と展覧会のアート・ディレクションを担当されていた青木克憲さんからの依頼で、ビジュアル用の絵を制作しました。
審査会の内部データを用意していただいて、応募された何千点かの作品が、最後の一つに絞られるまでの審査のようすを、段階式打ち上げロケットに置き換えて描きました。描かれている数字やロケットの大きさ比率が、審査の作品展数や作品ジャンルの比率などと同じになるように作られています。考え方としてはストーリーのあるダイアグラムです。
P.S.
当時、デザイナーやイラストレーターのビジュアルに対する考え方は、絵の意味よりも表現手法の鮮度を重視する傾向が強かった気がします。この絵のように、絵の意味を重視したビジュアルのつくり方は、絵柄もチマチマするし、たいていの場合あまり派手さが出ないもの。「自分は好きだけど、世の中的にどうなのか不安」という心境で、青木さんが、「いいね!」と言ってくださらなければ、心が折れていたかもしれません。実際のポスターは、青木さんによって、文字の中の「A」「D」「C」の部分だけに色が加えられ、表面が盛り上がって光るUVクリアー印刷で、きちんと派手さも加えられており、「そうか、そうやるものか」と感動したものでした。■
add on 2010.07.01






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