多重人格探偵サイコ・フェイク

author : 大塚英志 / 許 月珍
publisher : 角川書店
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大塚 英志さん原作の人気サスペンス漫画『多重人格探偵サイコ』の別エピソードを描いた、許 月珍さんによるサスペンス小説。

『多重人格探偵サイコ』には、ショッキングな犯罪描写が多いのですが、小説版ということもあって、おどろおどろしいグロテスクな表現をつかわずに「なんか怖い」装丁を考えました。僕は整然と立ち並ぶ団地の中を歩いているといつも「なんか怖い」感じがするので、団地の写真を使った装丁に。そういう個人的な感覚がふさわしいかどうか計りかねる部分もありましたが、編集の滝沢さんは、いつもどおりオッケーを出してくれました。

写真家のオオダエイジさんにお願いして、東京の団地やマンションの写真をいろいろと撮っていただきました。不穏な空気漂う、狙いどおりの装丁になったと思っています。

P.S.
印刷の際、カバーの色校正の色がとても薄かったので「もっと濃度を上げてください!」と指定して、もう一度色校正を出したら、まだ薄い。もう一度「濃度UP!」と指定して、心配だったので印刷所まで様子を見に行きました。すると、印刷機からは濃度が上がりすぎてドス黒くなったカバーが続々と…。
専門的な話になりますが、「濃度」には「印刷濃度」と「製版濃度」の2つあります。「製版濃度」は印刷する写真の濃度。「印刷濃度」は印刷時のインクの量と圧力です。この時の場合、ほんとうは「印刷濃度を上げて欲しい」と指定するべきだったのですが、単に「濃度を!」という指示をしたため、製版所は「製版濃度」を、印刷所は「印刷濃度」をものすごく上げてしまったのです。結果、真っ黒になってしまったのでした。
もはや印刷段階では印刷濃度は調節できても、製版濃度は変えられません。仕方ないので印刷濃度をものすごく下げてもらうことに。写真はどうにか見れるようになりましたが、カバーの折り返しに使っていた赤色がオレンジ色になってしまいました。印刷に立ち会わなかったらどうなっていたんだろうと考えると、今でもゾッとします。■

add on 2010.07.06

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